オーナー石井の想い

新しい取り組みへの挑戦

南荘石井事務所の始まりは、50年以上前に遡ります。祖父が武蔵新城に木造の共同住宅を建てて賃貸業を開始し、父が事業を拡大して法人化しました。私は数年間ほかの仕事を経験した後、2000年に転職して父を手伝いはじめ、2013年に代表になりました。

しばらくはいわゆる普通の大家業をしていたのですが、カスタマイズ賃貸の先駆者である青木純さんの話を聞いたことが転機となりました。

賃貸でありながら、入居者が好きな壁紙を選べて、費用は基本的に大家負担。そんな青木さんの取り組みに、最初は面食らいました。できるだけ管理費用をかけない、手間をかけない、入居者とは直接接しない、というそれまでの賃貸業のセオリーを覆すものでしたから。

石井秀和

でも、コストの面でいえば、もともと入居者の入れ替え時に壁紙の交換や修繕はするので、それを入居者好みにするだけです。もちろん負担は増えますが、入居者のみなさんの満足度が上がるのなら、大きな価値があると考えました。

入居者のみなさんが、部屋に愛着を持って大事にしてくれる

そうして2015年の頭から、弊社でもカスタマイズ賃貸を始めました。やってみて本当によかったと思っています。「直接お客様と接したら苦情に振り回されてしまうのでは」という心配もありましたが、みなさん良い方ばかりで、杞憂に終わりました。顔を合わせて話をすることで、信頼関係が生まれるんだなと感じています。

入居者のみなさんがDIYを楽しんだり、「イメージ通りの部屋になった」と喜んでいたりする姿を見ると、やっぱり嬉しいです。「もう引っ越したくない、結婚するまではここに住む」なんて言葉を聞くと、大家冥利に尽きますね。

部屋に愛着を持ってくれるというのは、大家にとってもありがたいことです。「どうせ仮住まいだから」と思うと、「ちょっとくらい傷ついてもいい」となりがちです。でも、「自分の住まい」だと思うと、大事にしてくれるんですね。

人と人をつなぐ、人と地域をつなぐ大家さんでありたい

セシーズイシイの物件がある武蔵新城は、商店街も賑わっていて活気のあるまちです。ただ、単身者世帯が多く、お祭りなどの担い手が少なくなってきている、という話も耳にします。

一方で、入居者のみなさんと話をするようになって、「地域にもっと知り合いがほしい」「イベントに参加したい」と考えている方もいることがわかってきました。もちろん、関心がない方に無理に参加してもらうつもりはありません。でも、興味があるのにきっかけがなくて機会を逃しているのだとしたら、それはとてももったいないことです。このまちで生まれ育った人間として、入居者さんと地域をつなぐことができれば、と思っています。

石井秀和

カスタマイズ賃貸のような新しいスタイルを受け入れることができる柔軟な人、部屋を自分好みに変えることを楽しめる人は、まちづくりも楽しめるのではないでしょうか。武蔵新城にそうした人たちが集まって、居心地の良い暮らし・居心地のよいまちをつくっていってもらえたら嬉しいです。

石井 秀和